2019年4月30日火曜日

さよなら平成・うどんは扁平



心からこんにちは。たかもとです。およそ2年半ぶりの登板であります。


気がつけば平成の際の際まで歩み来てしまいました。キワキワ


「今日は、平成最後の日です」 


と、テレビなどで幾度となく報知されております。


当ブログの筆者みな、平成初期生まれ、聞くたびに寂しさが募りますから、


せめて当ブログではこの台詞を使わないでおこうと思います。





では、平成最後の一句を。



美しきネオンの中に失職せり      富澤赤黄男(昭和15年)



今回は、か細くとも綿々とグルメ遍路が続くことを祈り、名古屋市昭和区の手打ちきしめん処「芳の家」に行ってまいりました。



きしめんでその名を聞こえる店です。



5時こっきりに着いたのですが、かかる紙ペラが貼ってあり、近くのコメダ珈琲店で平成最後のココアをしばいて待ちました。


「麺切れ」と読むのに、平成も最後だというのに30分かかりました。



5時半すぎ、マンを持して入店。


右壁にメヌー。麺丼多彩、値もリーズナブルです。



やはり名物の

「きしめん」

(500円)を注文します。


10分ほどでテーブルに届くや、出汁の香りが鼻前に遊びます。

いよいよ、麺を引き上げ。




堂々たる御姿は幅4㌢、厚さ3㍉、長さ50㌢ほど。通常のきしめんの4倍はありそうです。箸にずしりと重い。平成最後に力強く舞う、太麺界のサモ・ハン・キンポーです。
オーメン。




舌触りはなめらか、腰が据わっています。ひとすじ飲み込むごとに、腹底にきしめんがとぐろを巻いて眠っていきます。

すするにあたっては「ゆっくり」を心掛けてください。

さもないと、喉笛がきしめんで遮蔽されてしまい、「オボェ」と呼吸が詰まりそうになります。私はそれで、平成最後にむせました。ムセ


宿屋のおばさんが布団を畳むように、麺をタタンっとZ型に畳んで食べれば腰が2、3倍増しで楽しめます。



麺だけでなく出汁も、うなるほど味わい深いです。ムロアジ、ウルメ節、サバ節、昆布の合わせ出汁をたまり醤油で味付けしているそうで、重奏的かつ輻輳的、その奥行きに惚れます。


ありがとう平成!!

そして、ありがとう読者の皆々様。よい平成をお過ごしください。



令和の北摂グルメ旅も、よろしくお願い申し上げます。

ロッケンロール。



芳の家


 名古屋市昭和区桜山町2-38

 11:00-14:30,17:00-20:30

  月曜日

 テーブル6席